2013新春浅草歌舞伎

お正月は浅草で…
新春浅草歌舞伎が
浅草を盛り上げます!

浅草公会堂にて

平成25年1月2日(水)初日~27日(日)千穐楽
第1部 午前11時開演  第2部 午後3時開演

出演
市川海老蔵  片岡愛之助  中村亀鶴 ・ 片岡孝太郎

2013新春浅草歌舞伎

■ 公演スケジュール ■

新春浅草歌舞伎(表)

■ 演目と配役 ■

演目と配役

■ 演目紹介(あらすじ) ■

第1部(午前11時開演)
一、寿曽我対面(ことぶきそがのたいめん)
 曽我十郎、五郎が父の仇である工藤祐経を討ち果たした〝曽我兄弟の仇討〟は、謡曲をはじめ浄瑠璃、歌舞伎などに取り上げられています。将軍源頼朝の信任が厚い祐経の館では、巻狩りの総奉行就任の祝宴が執り行われる中、曽我十郎、五郎の兄弟が対面を願い出ます。実はこの兄弟は十八年前、祐経が闇討ちにした河津三郎の遺児でした。仇を討とうと逸る五郎は、祐経に詰め寄りますが十郎が押し止めます。祐経は兄弟に巻狩りの通行切手を与え再会を約束するのでした。
 歌舞伎の様式美が見事に凝縮された一幕です。
二、極付幡随長兵衛(きわめつきばんずいちょうべえ)
 江戸村山座では『公平法問諍(きんぴらほうもんあらそい)』の芝居が行われている最中に、旗本奴の水野十郎左衛門の家臣が花道に上がって騒ぎ出します。それを止めようと客席から現れたのが、江戸一番の侠客・幡随院長兵衛。実は長兵衛率いる町奴と旗本奴はかねてから犬猿の仲。この一件で水野の恨みを買った長兵衛が、水野から酒宴に招かれます。死を悟りながらもこれに応じようとする長兵衛。「敵に後ろを見せるのは町奴の名折れ」と、いきり立つ子分をおさえ、案じる女房子供に別れを告げて、長兵衛は水野邸へ乗り込みます。
 伜には堅気の商売につかせてほしいと女房に切々と胸の内を語る長兵衛の台詞が聞きどころです。明治14年(1881)の初演は九代目市川團十郎。成田屋ならではの芸をお楽しみください。
第2部(午後3時開演)
一、彦山権現誓助剱(ひこさんごんげんちかいのすけだち)
      毛谷村(けやむら)
 親孝行な剣術使い毛谷村六助は、年老いた母のためと頼まれ、微塵弾正との試合で勝ちを譲ります。そこへお幸と名乗る老婆が現れ、六助に親子にならないかと世にも稀な話を持ち掛けます。
 続いて虚無僧姿のお園がやって来て、六助を仇と言って斬りかかりますが、実はお園は六助の師の吉岡一味斎の娘であり、六助の許婚でした。また先ほどのお幸は一味斎の妻で、ふたりから六助は一味斎が京極内匠という悪人に討たれたことを知らせられます。ここへ杣斧右衛門たちが六助を訪ねて来て、母親が殺されたので仇を討って欲しいと願い出ます。実は斧右衛門の母を殺害したのは先ほどの弾正で、しかも弾正こそ京極内匠だったのです。こうして六助は、内匠を討つべく出立していくのでした。
 義太夫狂言ならではの魅力溢れる作品をお楽しみ下さい。
二、寿初春口上(こうじょう)
三、歌舞伎十八番の内勧進帳(かんじんちょう)
  都を落ち行く源義経一行。義経は強力(ごうりき)に、弁慶らは山伏に姿を変えて奥州を目指しますが、安宅の関で富樫左衛門の詮議を受けます。富樫は一行を義経主従だと見破りながらも、主君を守る弁慶の命懸けの振る舞いに心打たれ、関所の通行を許すのでした。
 富樫が弁慶を問い質す「山伏問答」や弁慶の「延年の舞」など見どころが多く、「歌舞伎十八番」の中でも屈指の人気演目。数々の見得、飛び六法の引っ込みなど荒事の要素を見せる弁慶を海老蔵が勤めます。

■ 出演者プロフィール ■

市川 海老蔵 (いちかわ えびぞう) 【屋号:成田屋】
市川團十郎の長男。昭和58年5月歌舞伎座『源氏物語』春宮で初お目見得。60年歌舞伎座『外郎売』貴甘坊で七代目市川新之助を名のり初舞台。平成16年5月歌舞伎座『暫』鎌倉権五郎、『勧進帳』富樫左衛門ほかで十一代目市川海老蔵を襲名。
片岡 愛之助 (かたおか あいのすけ) 【屋号:松嶋屋】
昭和56年12月、十三代目片岡仁左衛門の部屋子となり、南座『勧進帳』太刀持で片岡千代丸を名のり初舞台。平成4年1月、片岡秀太郎の養子となり、大阪・中座『勧進帳』駿河次郎ほかで六代目片岡愛之助を襲名。
中村 亀鶴 (なかむら きかく) 【屋号:八幡屋】
女方としてめざましい活躍を見せている。『女殺油地獄』のお吉など上方の女に風情がある。
十五代目片岡仁左衛門の長男。48年7月歌舞伎座『夏祭浪花鑑』市松で片岡孝太郎を名のり初舞台。以来38年間孝太郎の名で通している。
片岡 孝太郎 (かたおか たかたろう) 【屋号:松嶋屋】
昭和47年6月18日生まれ。初代中村亀鶴の長男。父方の祖父は四代目中村富十郎、祖母は初代中村鴈治郎の娘の中村芳子。51年12月南座『時雨の炬燵』伜勘太郎で本名で初舞台。平成2年国立劇場第十期歌舞伎俳優研修修了。3年1月伯父の中村富十郎門下となり、中村芳彦を名のる。5年4月富十郎の部屋子となる。13年11月歌舞伎座にて『戻駕色相肩』の禿で二代目中村亀鶴を襲名。21年11月より坂田藤十郎一門となる。

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