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今年も三社祭の季節がやって参りました。
44町会は大きく3つに分かれていますが、今年は…
時代屋もお世話になってる「南部16町会」特集です!
ご協力いただいた南部町会の皆様に感謝、感謝!!

今までの三社祭特集はこちら!
   

当日のスケジュール!
南部青年部連合会会長・副会長さんに聞いちゃいました!
南部16町会の町内自慢、スペシャリティー、半纏特集!
南部16町会 三社祭当日おっかけ写真レポート!
特別番外編

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南部青年部連合会会長・副会長さんに聞いちゃいました!

■ 南部十六ケ町青年連合会会長 野上 宏さんに聞く
■ 南部十六ケ町青年連合会副会長 原 宏隆さんに聞く

一年は三社に始まり三社に終わる、浅草若衆の心意気
昨年、「浅草い〜とこ」で三社祭の特集企画として浅草四十四ケ町のうち東部方面十二ケ町の青年部にご協力いただき、青年部の半纏にスポットをあてて紹介させていただいたところ、各方面から大変ご好評をいただきました。そこで今年は南部方面十六ケ町の特集を組み、各町会の青年部長に、半纏の話題を中心に、地域の魅力、三社祭の魅力について語ってもらいました。

南部十六ケ町青年連合会会長 野上 宏さん

昭和46年生まれ。
日頃は某区役所の公務員。
15歳から青年部の活動に参加。
25歳で町会青年部の副部長を3年、その後青年部長を3年務めた後、連合会会長に。
祭りのことで時間を割かれるので、それ以外の空き時間はもっぱら家族サービスに。
職場でも地域でも「声が大きい」とよく言われる。

若者が活躍できるのが、三社祭の最大の魅力。
祭りで得られる「心の繋がり」を、次の世代へも伝えたい!
南部十六ケ町青年連合会とは
 浅草神社の氏子である四十四ケ町は東部方面町会、西部方面町会、そして私たち南部方面町会の3つのブロックで構成されています。南部方面には十六ケ町あり、この十六ケ町はさらに浅草六ケ町、雷門四ケ町、南六ケ町という3つのブロックで構成されています。浅草六ケ町と雷門四ケ町は、三社祭のメインストリートである雷門通り(通称:お祭り広場)に面しているのですが、南六ケ町はそこから少し離れた浅草通り周辺およびそこから南のエリアになります。
以前は、浅草六ケ町、雷門四ケ町、南六ケ町それぞれの青年部連合会から輪番で代表幹事を1人ずつ出して南部方面青年連合会の代表としていたのですが、東部方面、西部方面とも3年任期で選ばれた会長、副会長が代表となっているのに対し、南部だけが毎年代表が変わってしまうので、去年から規約を改正して、南部十六ケ町青年連合会も会長1人、副会長5人からなる執行部体制にしました。
連合会会長というとカッコよさそうですが、三社祭の一番のヒーローはあくまでも各町会の青年部長さんであり、執行部の役割は南部方面の意見を代表して浅草神社や他方面と話し合いを行う調整役。いわば祭りのお膳立てをするのが仕事です。
一言で南部方面と言っても、十六ヶ町それぞれが祭りに対する思い入れや考え方の違いがある中で、新体制になって初めての連合会会長として何をしたらいいのか戸惑いもありました。けれども、幸いなことに南部十六ケ町青年連合会のメンバーの仲がとてもよく、私自身、組織を通じて仲間の輪が広がって、先輩にもかわいがっていただき楽しんで活動させてもらっています。祭りの本番は、各町会が個性を発揮してみんなが祭りを楽しめるように、当日まで最大限の準備をしていきたいと思っています。

三社祭の魅力とは
 三社祭の最大の魅力は、私たちのような若手が主体となって「神輿を仕切れる」祭りであるということだと思います。全国の有名な祭りを見ると、歳を重ねてようやく祭りの花形になれるというところが多いように思いますが、三社祭は若手が神輿の上に乗り、拍子木を叩くことができる。町会が親会として式典などを仕切りますが、神輿の運営はすべて青年部に任せてもらえる。だからこそ、どこの青年部も熱くなれるのだと思います。祭りを見に来る皆さんには、ぜひ、若手のエネルギーを感じてほしいですね。
今年の三社祭は、南部方面は三之宮なので、土曜日の氏子各町神輿連合渡御のスタートも最後になります。前を行く西部方面の最後の神輿が出発する際、南部十六ケ町の青年部長全員が一斉に拍子木を叩いて送り出すという光景を見ることができるのも、協力し合った運営ができている証(あかし)だと思います。目新しいことではありませんが、注目してもらえればうれしいです。

私にとって三社祭とは
 私にとって1年は三社祭に始まり三社祭に終わります。私が生まれ育った寿二丁目は、観光客が訪れることもなく、祭り以外は本当に地味な地域です。けれども古くからここに根を下ろしている人たちは、浅草神社の氏子として祭りを中心に生きているという気概があります。勤め人が多く、商売もまちまちで「屋号」で結ばれた関係ではありませんが、町会、青年部とも誰もが町に対する愛着を非常に強く持っているのもこの地域の特徴かもしれません。同世代と話していても、世代が違う町会役員と話していても、町のこと、三社祭のことが話題ならいつまでも話が尽きないのがうれしい。そんな時、「この町にこれからもずっと住み続けたい」と思います。次の世代とも「心の繋がり」を築いて、町への愛着と三社祭への情熱を受け継いでほしいと心底願っています。

南部十六ケ町青年連合会副会長 原 宏隆さん

昭和35年生まれ。
南部十六ケ町青年連合会副会長として、会長・野上氏をサポート。
家業は酒屋「千曲錦」。
青山のワイン学校で講師も務めるほどの知るひとぞ知るワインの専門家。
もちろん店にも本格的なワインセラーがある。

三社祭を未来にも継承してもらえるように、
青年部として子供たちにアピールしたい。
副会長の役割
 雷門四町の意見を代表する役割を担いつつ
 南部十六町、しいては浅草全体を考えての調整役

 野上会長が話したように、南部方面には浅草六町、雷門四町、南六町の大きく3つのグループがあります。私は南部十六ケ町青年連合会の副会長の一人ですが、このうちの雷門四町(雷門田原町会、雷門東部町会、雷門中部町会、雷門西部町会)の意見を代表して連合会に持っていったり、逆に十六ケ町の会合で決まったことを四町に伝達するといった役割を主に担っています。
雷門四町は、住所でいいますと雷門1丁目、2丁目の範囲です。「雷門」といえば全国でも知らない人がいないくらい有名ですので、個人的にも、とても気に入っています。地方の人から「人が住めるの?」と聞かれることもありますが、そういう時は、あの門の周辺ではなく、「雷門が見える地域」が私たちの町会なんだよ、と答えています。 三社祭はもちろん、それ以外にも、小学校の校庭を借りて、秋に子供会を開催したり、四町青年部でボーリング大会や新年会があったりと、四町合同の行事が頻繁にあります。狭いエリアだからこそ、互いに気心も知れていますし、四町しかないのでスケジュールを組みやすいというメリットがあるんです。他の町会と違って、当番がすぐ回ってきてしまうのも雷門四町会の特徴ですね(笑)
とはいえ、私は代表幹事3人の中では最年長なので、三社氏子四十四ヶ町の意思統一が図れるように、上の世代との調整役ということも常に意識しています。また、南部として常に「結束している」という気持ちを保てるような、雰囲気作りにも力を入れています。三社祭や地域の行事で活躍する青年部の姿を見て、浅草を担う次世代の子供たちが「自分たちもああいうふうな大人になりたい」と思ってくれるようにアピールするのは大事なことだと思います。

三社祭の魅力
 これだけの規模の祭りを
 毎年、地域でやれるパワーが魅力

 浅草神社の宮司さんは、全国のほかの神社の宮司さんと話をして三社祭の話題になると、「神社の神事に、毎年何十万人も集まるなんて、よほど地域の組織がしっかりしているんだろう」と驚嘆されるそうです。そんな大規模な祭りが、毎年あって当たり前と思っている私たちは、実はスゴイいんじゃないでしょうか。
それから、地元の人間にとって、11月、12月に集まって「去年の祭り」というと、その年の三社祭を指し、「今年の祭り」とは、翌年の5月の三社祭を指すのが常識です。NHKで浅草を舞台にしたテレビドラマの考証を浅草観光連盟が頼まれたのですが、「地元同士の会話という設定なのに、三社祭というのはおかしい。三社もしくは単に祭りとするべき」と指摘したそうです。このような、地元の人間の祭りに対する思い入れこそが、三社祭の最大の魅力じゃないかと思います。

私にとって三社祭とは
 三社祭は私にとって
 日常の延長にある非日常

 私は、祭りがあればどこにでも出かけていく、いわゆる「お祭り好き」ではありません。ここまで力を尽くすのも、三社祭が地域の祭りだからこそです。
私にとって、三社祭は日常生活の延長にある非日常。いつもと同じ通りなのに、三社祭の時はまるで違った風景になるし、誰も彼もがものすごく元気になる。例えば、いつもは自転車でいくような道のりも、ひたすら徒歩で歩いてしまう。夜遅くまで道端で飲んで騒いでも、誰も文句を言わない。でも、祭りが終わると、すぐに町はいつもの景色、日常の生活に戻っていくんですよね。
三社祭は浅草にとって、そして自分にとって、「ハレの日」だと思います。

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