伝統芸能

伝統芸能イラスト

浅草は常に新しい街、日本一の繁華街でもありました。
映画やオペラやレビュー等々、その当時の最新の文化・風俗を生み出してきましたが、
新しいものは生まれては廃れ、そしてより新しい街へと移っていきました。

その一方で浅草は江戸文化を頑なに守る街でもありました。
将軍家の庇護を受けた浅草寺とその門前町としての歴史・文化があり、
浅草寺の裏手には東京屈指の浅草花柳界が広がり、
そのまた隣には華の遊郭「吉原」が繋がる一大文化圏を形成していました。
この文化圏が温床となって江戸文化・伝統芸能が受け継がれてきました。

日本人ですら日本文化を忘れ去ろうとしている昨今、
伝統芸能に触れることはアイデンティティー再発見の旅でもあります。
今も浅草の伝統芸能は健在です。
ここに浅草を拠点にしつつ各界の第一線で活躍されている先生方を紹介させていただきます。

いずれも熱心な先生方ばかりで、初心者にも優しく手ほどきしていただけます。
性別・年齢は問いません。若い人もどんどん伝統芸能にチャレンジしてみてください。
決して敷居は高くないですよ。国際人への第一歩はまず日本文化から…。

演目の五十音順に並んでいます。

このマークをクリックし、ダウンロード(名前をつけて保存)して見ていただくとスムーズな動きで見ることができます。

かっぽれ

文化年代~明治にかけて流行した俗曲、または踊り。江戸市中で願人坊主たちが住吉踊りの形式を借りて歌いながら大道で踊ったのに始まる。明治に入って寄席などに出るようになる。

櫻川ぴん助師匠

櫻川ぴん助 師匠

初代「櫻川ぴん助」(お父さま)に継いで2代目。
昭和40年代、初代より「かっぽれ道場」と名づけ、お弟子さんを2000人以上もつ。
道場=日々終身、初代はうまいことつけました!と笑顔でお話くださいました。
何よりみなさんに喜んでもらえるのが自らの喜び、とおっしゃいます。
お弟子さんは3~80歳と幅広い。「こどもかっぽれ」も全国で好評!毎月第1日曜日、三社さまで12:00~見れます。
見ていてとても楽しいです。

お稽古HP
小唄

三味線音楽の一種。
小唄の歌詞は比較的短く、洒落、皮肉、粋を生命とし、極端に声を抑制するなど、技巧的である。
長唄、清元、常磐津、古曲など色々な邦楽が入っているため奥深い。
うた沢と比べて、早間(早いテンポ)で唄われる。

春日とよせい吉師匠

春日とよせい吉 師匠

浅草生まれ。春日派。
14歳~“はつねや”(今の人形町)に出る。花柳界に60歳までおり、プロとしてやってこられた。
厳しい中でキチンとやってきたから、わかりやすく教えられる。お弟子さんは若い方~10名ほどいらっしゃるとのこと。
「人に優しく自分に厳しく。健康一番」が心がけていらっしゃることとのこと。
「難しいから楽しい」と小唄について笑顔でお話くださいました。お稽古の後、みなさんでのお茶も楽しみだとか…
娘さんは踊りの師匠、親子2代、伝統芸能一家である。
若い方に「日本の文化を大事にしてほしい」とおっしゃってました。

お稽古
胡弓

広義、または俗称として、擦弦楽器の総称で、狭義、または固有名詞をいう。
地唄、筝曲の合奏に用いる場合、かつては三味線・筝・胡弓の三種が主流であったが、
今は尺八に位置を奪われてしまった。
関東の流派は4弦、関西の流派は3弦。
中国のニ胡とは全く違う楽器。

原 一男師匠

原 一男 師匠

12歳の時、ラジオで流れる胡弓に魅せられて始められた。
胡弓とは30年のおつきあいだそうです。名古屋系。
胡弓の魅力は、弓で弾く難しさと音だとおっしゃいます。
お弟子さんは20人くらい。
20・30代の女性が7割だそうです。
亡き師匠に言われたことを忘れないように心がけていらっしゃるそうです。
お稽古では、お弟子さんの自主性に任せていらっしゃるそうです。

お稽古HP
琴

中国・朝鮮・日本の弦楽器。13弦に柱を立てて、右手の拇・食・中指にはめた義爪で弾ずる。
もっぱら盲人により伝承されたが、現在、山田流(丸爪)と生田流(角爪)が盛んである。
大正時代に考案された17弦琴もある。

原田 東龍師匠

原田東龍 師匠

6歳6月からお母さまに手ほどきを受ける。
奥様、娘さんもお琴をされるまさに芸術一家。
東芳会としてさまざま活動をされている。 オーケストラやジャズと合わせることもあるという。NHKにも毎年出演。
お琴は「ごはんの次に好き」とおっしゃいます。作曲してる時が一番楽しいとか。
サウジアラビア国王の前での演奏が一番印象的なことだったそうです。
お弟子さんは20~80代。女性が多いそうです。
とてもアットホームなお稽古はいつもにぎやかです。

お稽古
長唄

三味線を主に伴奏楽器とする芸術的歌曲。江戸初期の歌舞伎舞踊の伴奏音楽として発生し、上方の地歌の影響を受け、さらに各種の叙事的、叙情的な歌曲を吸収し発展したもので、初めは「江戸長唄」と呼ばれていた。唄方と三味線方と分かれている。

杵屋 弥一郎師匠

杵屋弥一郎 師匠

出身は東京都台東区浅草。
お父様である現八代目家元杵屋彌吉、人間国宝東音宮田哲男師に師事、 1999年、家元の前名 杵屋弥一郎を襲名。
2000年より東京国際音楽療法専門学院講師。
生まれた時から三味線の音色とともに過ごされ、今も一心に芸を磨くことに専心している笑顔の素敵な若先生です。
「いろいろな方に、長唄に親しんでいただきたいです」と明るくお話してくださる弥一郎先生の お稽古は、江戸情緒の残るこの浅草の地で受けることができます。
お父様 杵屋彌吉師匠も同じお教室でお稽古をつけてくださるそうです。

お稽古
薩摩琵琶 
(薩摩琵琶)

撥弦楽器。
リュート属の弦喝楽器に属し、梨型の胴体は表と裏2枚の板をはり合わせ、曲頚の部分に柱をたて、絹糸製の弦を張り、大きな撥で力強く弾奏します。
西アジアからシルクロードを経て7世紀頃に伝えられた琵琶は、大きく分類すると楽琵琶、盲僧琵琶、平家琵琶、薩摩琵琶、筑前琵琶などがあります。

友吉 鶴心師匠

友吉鶴心 師匠

1965年東京浅草生まれ。幼い頃より様々な伝統芸能を学び、22歳で世界的に有名な音楽家の一人として名を残す、琵琶奏者・鶴田錦史に師事、祖父の名跡を世襲する。
1996年度、日本琵琶楽コンクール第1位入賞にともない文部大臣奨励賞・NHK会長賞をはじめ数々の賞を受賞。
「伝わるものを正しく守り、新しいものを創りだす」姿勢を志し国立劇場主催公演をはじめ古典曲はもとより国内外で様々なジャンルとセッションを重ね、演奏活動を続けているそうです。
例えば、デーモン小暮さんともお仕事を…。
日々心がけてることは「感性が鈍くならない事」とおっしゃいます。
演奏が力強い為、お弟子さんは男の方が多いそうです。

お稽古
民謡

民間に伝承されてきた歌謡。唄に三味線、太鼓、尺八などの伴奏楽器が付せられて唄そのものが芸能化して土地の名物化するようになった。

藤田 周次郎師匠

藤田周次郎 師匠

出身は秋田県。
日本郷土民謡協会第1回全国大会優勝。
その後、キングレコードからデビュー。現在はコロムビアレコード所属。「藤波会」の会主として指導にあたる。昭和34年に浅草に出てきて、「一人前になりたい」一心で頑張りました。
お弟子さんは小学生~、女性が多いそうです。藤波会では様々な活動をおこなっています。年に1度の旅行会、秋の民謡発表会、月1回の月例会(勉強会)もあるそうです。
「今の若い人は勉強もよいですが、頭を柔らかくする日本の心、ふるさとの民謡のひとつでも唄って欲しいと思っております。ご両親を大切にするやさしい心を持って戴きたい。」とおっしゃってました。

お稽古
お囃子

他をひきたたせるためにつける斉唱・伴奏をいう。「はやす」を名詞化した語。
主として打楽器と管楽器で演奏する音楽。
笛・小鼓・大鼓・太鼓などがある。
広くは、それらに長唄、三味線と三者で構成されるものを「邦楽囃子」という。
民俗芸能の囃子は祭囃子であることが多い。

望月 太左衛師匠

望月太左衛 師匠

日本橋生まれ。お母さまが浅草生まれ。
お父さまが十代 望月太左衛門。昭和30年より浅草で稽古を始める。
幼少の頃から邦楽の道へ。
東京芸術大学音楽部大学院邦楽科卒。
国立劇場養成課講師もやっていらっしゃる。
邦楽にぎわいカレッジの代表。
初級から鼓、祭囃子などを教えていらっしゃる。
お弟子さんは70~80人くらい。小学生~80代。
邦楽が好きだから始めました。つねに変わっていく必要がある。とおっしゃいます。
『最近、心を閉ざした方が多く、もっと心を広げてほしい。
毎日の中に芸はあり、日本語を使うことが邦楽そのもの、だとお話くださいました。
お稽古では目に見えないやりとりが一番大切だと…』

お稽古
和太鼓

日本人の魂の音。人に感動を与えられる楽器。老、若、男、女とわず楽しめます。
主に〆太鼓、中太鼓、大太鼓、桶胴太鼓、ウチワ太鼓などがメインで使われています。
中太鼓はほとんど樫のバチ、大・〆太鼓はヒノキ、ホウのバチを使用します。

藤舎 清成師匠

藤舎清成 師匠

長唄囃子 藤舎流名取り。
12歳~40年太鼓をやっている。
東京で初めての組太鼓(助六太鼓創始者の一人)のプロである。
日々、他人と違う打ち方をいつも考えていらっしゃるそうです。
お弟子さんは60人くらい、男女比は女:男=5:1だそうです。
よい弟子ばかりで特に注意してる点はないと、明るくおっしゃる先生です。

お稽古
日本舞踊

「日本の舞踊」という広義にとれば当然、古代祭儀~歌舞伎舞踊、民族舞踊など、わが国芸能史上に現われる各種の舞と踊りのジャンルに含まれる。現代では、江戸時代以降の舞踊をいうことが多い。
歌舞伎舞踊、上方舞、伝統的な技法を根幹として創作される。
基本的な表現様式は「舞」「踊り」「振り」の三つである。

浅茅 与志江師匠

浅茅流家元 浅茅与志江 師匠

日本舞踊(藤間流)は7歳から始め、21歳で名取り(藤間友哉)に、30歳で師範免許を取得。
40数年来お世話になった藤間流から2000年6月に独立し、浅茅流を立ち上げ家元として指導にあたっている。師匠は生粋の元浅草芸者でもある。「いわゆる歌舞伎振り(道成寺や連獅子などの段もの)の踊りではなく、小唄に合わせて舞う小唄振りが専門なの。日本舞踊というとお金がかかると思われがちだけど、私のところはとってもリーズナブルよ(笑)」と気さくなお師匠さんです。年1回行われる会も会費をおさえ、手持ちのお着物でもOK。師匠の人柄故かお弟子さんも落語家さんや芸人さんが多くとっても賑やかだそうです。
着付けができなくても大丈夫。「お稽古着のゆかたを持って来てくれれば着付けも教えてあげますよ。
是非見学に来て下さい。」お稽古の合間には女性としての立ち振る舞いや常識をさりげなく教えてくれます。

お稽古

伝統芸能お問合わせ&何でも相談:master@asakusa-e.com

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